当サイトでは、国際資格を持つモンテッソーリアンまりこ監修のもと、モンテッソーリ教育についてできるだけわかりやすい言葉を使って解説しています。
「モンテッソーリ教育を取り入れている」と、うたっている園の中でもいろいろな園があります。
そんな中で、どれくらいモンテッソーリ教育を取り入れているのかという目線で園選びのポイントを解説します。
チェックポイントは7つ!
- 縦割りかどうか
- どんな資格を持った先生がいるのか
- 先生と子どもの関わりはどうか
- 魅力的で整えられた空間かどうか
- 教具がどれくらいあるのか
- 子どもが自由に活動を選べるかどうか
- モンテッソーリ教育の時間とそれ以外の時間の区別がない
1.縦割りかどうか
違う年齢の子が一つのクラスにいる縦割りはモンテッソーリ教育の園の大きな特徴の一つです。
低年齢の子どもたちは高年齢の子どもを見て学び、高年齢の子どもたちは低年齢の子どもたちの見本になることで学びを深めることができます。
職場でも違う年齢の人が同じ部署で働いています!
そうやって子どものときから社会に出る練習をしているんです。
ちなみに0〜6歳まで、全員が同じクラスというわけではなく発達段階によって3段階に分け、その中で縦割りとなります。
- Nido(ニド) ・・・ 0〜1歳半、歩行が安定するまで
- IC(アイシー) ・・・ 1歳半〜3歳、歩行が安定してから
- Primary(プライマリー) ・・・ 3〜6歳
2.どんな資格を持った先生がいるのか
モンテッソーリ教育を実践するためには、やはりモンテッソーリ教育を深く知っている有資格者の先生が必要不可欠です。
一人もモンテッソーリ教育の資格を持った先生がいなくても、「モンテッソーリ教育を取り入れている」と、うたっている園もあるので、ぜひ確認してみてください。
でも、そのおかげでわたしはモンテッソーリ教育についてもっと知りたいと思って資格を取りました!
ちなみに資格は国際モンテッソーリ協会が発行しているもの、日本モンテッソーリ協会など各国のモンテッソーリ協会が発行しているものなどありますが、資格に優劣はありません。
そしてもちろん資格がなくても素晴らしい先生はいるので、あくまで目安として考えていただければと思います。
3.先生と子どもの関わりはどうか
あれ?先生どこ?なんて思ったら、モンテッソーリ教育的な園かもしれません。
モンテッソーリ教育の園では先生がどこにいるかわからない。なんて言われることがあります。
なぜなら、モンテッソーリ教育の主役は子どもだからです。
モンテッソーリ教育の先生は、子どもを教える立場ではなく、子どもが自分でできるようにお手伝いをする立場なんですね。
モンテッソーリ教育的な関わりができている園では、先生の存在感がとても薄く、先生は黒子のように子どものサポートに徹しています。
そこでは、大きな声で子どもに指示をする先生や怒鳴っている先生の姿は見られず、子どもを一人の人間として尊重した関わりをする先生の姿が見られるはずです。
4.魅力的で整えられた空間かどうか
モンテッソーリ教育の園では教具がたくさん用意されています。
そして教具がたくさんあるけど、散らかっておらず、「なんかごちゃごちゃしてる」など思わせない、整理整頓されている空間がモンテッソーリ教育的な空間です。
整理整頓された秩序のある空間=外的な秩序のある空間が、子どもの内的な秩序を作っていきます。
内的な秩序は論理的な思考につながり、言語の理解や数の理解を助けてくれます。
園に入ったときの第一印象はどうでしょうか?
「わあ、なんか素敵だな」
「きれいに整えられているな」
なんて思えたら、モンテッソーリ教育的な空間が作れている園だと思います。
5.教具はどれくらいあるのか
教具は子どもの「やりたい」にこたえるためにあります。
そして子どもが何をやりたいかは、当然子どもによって違いますので、さまざまな教具が用意されている必要があります。
また、ひとつの教具をやり終えたら、さらに発展した教具へ取り組むことで子どもの興味を掘り下げていくこともできますし、教具の中には組み合わせて使うことで、活動が発展していくものもあります。
複数の教具があることで、教具の効果は何倍にもなります。
6.子どもが自由に活動を選べるかどうか
これはもちろん教具を自由に使える環境になっているということもあるのですが、それだけではありません。
子どもの様子を見てみてください。
子どもは自分で自分の活動を選らんでいますか?
先生に指示されて動いていませんか?
自分で選んだ活動に取り組むときの子どもの集中力、自分で選んだと活動をやり終えたときの達成感は格別です。
7.モンテッソーリ教育の時間とそれ以外の時間の区別がない
「1日のうち数時間をモンテッソーリ教育の時間にしています。」という園もあるかと思いますが、本当にモンテッソーリ教育を取り入れている園では、モンテッソーリ教育の時間とそれ以外の時間など区別はしません。
なぜなら常にモンテッソーリ教育的な時間なので、「モンテッソーリ教育の時間」とわざわざ言う必要がないからです。
これは常に教具で活動しているということではなく、部屋で活動しているときも外で活動しているときも、ご飯のときも、お昼寝のときも、ずっとモンテッソーリ教育的な時間ということです。
部屋の中で教具を使う活動だけがモンテッソーリ教育ではないんです。
教具の活動=モンテッソーリ教育だと思ってました。
モンテッソーリ教育というのは、おしごの時間(手先や知的な活動の時間)以外にいかにモンテッソーリ教育をするのかが大事なんです。
それはつまり、いつもどれだけ子どもを尊重した関わり方ができているかということでもあります。
モンテッソーリ教育の園がなかったら?
といわけでいかがでしたでしょうか?
これらをすべて満たす園=いい園、満たさない園=悪い園ということではなく、どれくらいモンテッソーリ教育を実践しているのかという目線でチェックポイントを紹介させていただきました。
モンテッソーリ教育の園選びの参考にしてみてください。
とても参考になりました。
園に行けなかったらモンテッソーリ教育はあきらめるしかないですかね?
教具など園じゃないと難しい部分もありますけど、モンテッソーリ教育的な関わりをしたり、環境を作ったりはご自宅でもできます。
ありがとうございました。
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それなら「子育ての学校 ~おうちではじめるモンテッソーリ教育~」
取材・文:あつと
監修:モンテッソーリアンまりこ