当サイトでは、国際資格を持つモンテッソーリアンまりこが、モンテッソーリ教育についてできるだけわかりやすい言葉を使って解説しています。
じゃあ、指先の活動じゃなくて、全身を使う活動を取り入れてみたら?
モンテッソーリ教育=指先の活動とか知的な活動じゃないんだね!
なぜ全身を動かすことが大切なのか。
外でできることや家の中でできることを紹介しながら解説します。
モンテッソーリ教育は指先の活動だけじゃない
モンテッソーリ教育というと、どうしても指先を使った活動や知的な活動のイメージが強いかと思います。
もちろん、指先を使った活動や知的な活動をするための教具や教材はモンテッソーリ教育の特徴ですが、それがすべてではありません。
それらと同じくらい体全体を動かすことも大切にしているんです。
全身を使う活動=粗大運動(そだいうんどう)
指先を使う活動=微細運動(びさいうんどう)
と言ったりします。
3〜6歳でだんだん指先の活動が増えてきて、知的好奇心が出てくるって感じ。
だから動き回るばかりじゃなくて、もっと知的な活動とかやってほしい〜
じゃあ、体全体を動かすことが、知的な活動につながっていくって言ったらどう?
なんで全身を使うことが大事なの?
0〜6歳というのは、体を動かしたいという欲求がとにかく強いです。
そして体を動かしながら、様々なことを吸収していく時期です。
それを無視して、知的な活動をやらせようとしても、なかなかうまくいかないでしょう。
まずは体を動かしたいという欲求を満たしてあげる。
そうすると、自然と手先の活動や、知的な活動にむかっていきます。
そしたら、その子は外を思いっきり走りに行ったんだよね。
このように体全体を動かす活動と、知的な活動はそれぞれ個別なものではなく、つながりあっています。
年齢や子どもによってもバランスは異なりますが、子どもに合わせてそれぞれの活動を取り入れることが大切です。
一般的には0~2歳、低年齢ほど全身運動の割合が多く、3~6歳、年齢が高くなるにつれ、指先を使う活動や、知的な活動の割合が増えていきます。
全身を使う運動は走り回るだけじゃない
さきほど、0〜6歳は「体を動かしたい欲求が強い」と言いましたが、なぜそうした欲求が強いのかというと「体を自分の思い通りにコントロールしたい」からです。
子どもは自分の操縦者になりたいんです。
なので、様々な全身を使った体の動きをぜひ経験させてあげてください。
全身を使う体の動きの例:
歩く
いろんなところを歩く(坂道、でこぼこ道など)
物を持って歩く
走る
飛び降りる
ジャンプする
縄跳びをする
フラフープをする
バランスをとる
片足で立つ
ぶら下がる
投げる
蹴る
階段を登る
よじ登る
くぐる
持ち上げる
引っ張る
三輪車や自転車をこぐ
泳ぐ
などなど。
考えれば他にもまだたくさんあると思います!
屋内用の鉄棒とかトランポリンとか買うってこと?
この前、まりこ先生、家用の鉄棒買ってたよね。
特別なものがなくてもできることがたくさんあるんだよね
家の中でもできる全身を使う活動
全身を使う活動というのは、外でなければできないわけではありません。
家庭ですぐに取り入れられるものとしておすすめしたいのが、お手伝いです。
家でできる全身を使うお手伝いの例:
洗濯ものを洗濯機の中に入れる
洗濯ものを干す
料理をする
植物に水をやる
ぞうきんをかける
窓を拭く
テーブルを拭く
お風呂を掃除する
ほうきで履く
買い物した袋を運ぶ
ゴミ捨てをする
配膳する
これらはすべて全身を使う活動です。
もちろん、全てをやろうということではなく、子どもの興味や発達に合わせてできそうなこと、やりそうなことを取り入れてみてください。
外遊びで自由に、体を動かすというのもいいのですが、家の中でするお手伝いはより体のコントロールが必要になります。
たとえば配膳をするなら、入ったものをこぼさないように歩かなければいけませんし、お皿をわらないようにそっと置かないといけません。
そして、このように体をコントロールをしようとすることは、心をコントロールすることにつながっていきます。
「ゆっくり歩いてごらん」、「音を立てないで置けるかな?」など、体をコントロールするような声かけをぜひしてみましょう。
モンテッソーリ教育の園だと「日常生活の練習」って言って、日常生活のいろんな動きを練習する活動がたくさんあるよ。
でも、家だと練習じゃなくて本当の生活があるから、お手伝いは本当におすすめ。
こんなご時世だし、うちの子がどんなお手伝いやってくれそうか考えてみます!
ありがとうございました!
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- モンテッソーリ教育は指先の活動だけじゃなくて、体全体を動かす活動も大事にしている
- 体全体を動かす活動と知的な活動はつながっている
- 体全体を動かす活動は、走り回るだけじゃなくていろんな動きも取り入れよう
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