当サイトでは、国際資格を持つモンテッソーリアンまりこが、モンテッソーリ教育についてできるだけわかりやすい言葉を使って解説しています。
モンテッソーリ教育をかたる上でかかせない「敏感期」。
そもそも敏感期とは何なのか、どんな敏感期があるのか、敏感期はいつくるのか、敏感期を知ることで子育てにどんないいことがあるのか、解説していきます。
敏感期って何?
敏感期とは
敏感期・・・
「ある特定のこと」にたいして、感受性がとても高まる時期
敏感期のときは、その「ある特定のこと」を、苦労なく吸収することができる
たとえば、言語の敏感期なら、言葉にたいして感受性が高まります。
言葉に興味がわいて、言葉についてもっと知りたい!と思う時期ということです。
この時期の子どもには言葉のことについて様々なことを紹介してあげることで、どんどん言葉について吸収していくことができます。
でも英語を勉強するのは大変だったなあ。
あんなに勉強したのに、まともにしゃべることもできないし。
それはもう言語の敏感期が終わってたからだね。
言語の敏感期にかぎらず、敏感期はずっと続くわけではありません。
敏感期はいつか終わってしまいます。
敏感期をすぎると、敏感期のときのように吸収することができません。
今、わたしたちが新しい言語を身につけようと思っても、それが簡単ではないのは、言語の敏感期が終わってしまっているから。
敏感期をすぎると、学習したり努力をしたりして、身につける必要が出てきます。
敏感期は恋
どんな敏感期があるの?それはいつくるの?
運動の敏感期 【0〜6歳】
走り回りたいなど全身の運動はもちろんですが、それだけではなく手先の細かい運動も含まれます。
たくさん身体を動かすこと、様々な身体の動かし方を経験させてあげることで、自分の身体のコントロールがどんどん上手になっていきます。
運動の敏感期は、机に座ってじっと何かを学ぶよりも、自分の体、手先を動かしながら学ぶ、吸収していくことが得意な時期でもあります。
感覚の敏感期 【0〜6歳】
視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感を使いたい時期です。
五感を使うことで、脳が刺激され発達していきます。
0〜3歳・・・自分の五感を通して様々なことを吸収していく
3〜6歳・・・五感を通して吸収したものを頭の中で整理し、言語化していく
言語の敏感期 【0〜6歳】
聞く敏感期(0歳〜)、話す敏感期(2歳〜)、書く敏感期(3歳〜)、読む敏感期(3歳〜)にわけることができます。
聞く敏感期にはたくさん話しかけてあげたり、話す敏感期には一緒におしゃべりをしたり、書く敏感期、読む敏感期にはたくさん文字に触れさせてあげたりしましょう。
秩序の敏感期 【生後6ヶ月〜3歳】
イヤイヤ期と混同されたり、頑固だとか勘違いされるたりすることもあるのが、この秩序の敏感期です。
順序や所有者、場所、習慣など「いつもと同じ」ということに強くこだわる時期です。
秩序の敏感期には「いつも同じ順番」「いつもと同じやり方」など「いつもと同じ」ということを意識して子どもと関われるといいですね。
またそれだけではなく、論理的思考が身についていくと考えられています。
小さいものへの敏感期 【1〜3歳】
小さいものに興味がわいたり、小さいことによく気づいたりする時期です。
小さいものをよく見ることで観察力が育ち、小さいものを触ることで指先が育てっていきます。
数の敏感期 【4〜6歳】
数のことについて知りたい時期です。
数というとちょっとお勉強っぽいと思うかもしれませんが、数の敏感期に数にたくさん触れることで、楽しく自然に数というものを吸収していきます。
敏感期を知ることでどんないいことが?
この敏感期を知っていることで何かいいことあるのかな?
子どもの能力を最大限引き出すことができる
たとえば、お子さんが数の敏感期にいるということがわかれば、数について様々なことを紹介してあげます。
そうすることで、数についてどんどん吸収することができます
たとえば、0〜6歳の子はみんな運動の敏感期です。
自分の身体を思い通りに動かしたいと思っています。
自分の身体を思い切り動かせる環境や時間を用意してあげましょう。
そうすることで、子どもは自分の身体のコントロールがどんどん上手になっていきます。
そのように敏感期にあった活動を用意することで、子どもの成長を助けることができます。
集中力が育つ
その子どもの敏感期にあった活動を用意できると、子どもはびっくりするくらい集中します。
はじめのうちは集中する時間も長くはないですが、集中する経験を繰り返すことで、集中は深く長くなっていきます。
まわりの子とくらべてあせらなくなる
と、思う必要はありません。
○○くんは数の敏感期が少し早く来ただけかもしれません。
敏感期がいつくるかには個人差があります。
目の前のお子さんにまだ数の敏感期が来ていないのに、数について色々教えても、興味はなかなか持てないです。
理解できない行動に(少し)イライラしなくなる
特に0〜2歳のお子さんをお持ちのお母さん、お父さん、子どもの理解できない行動やいたずらに悩んだり、イライラしていませんか?
ティッシュを出しまくる、意味もなく階段を上り下りを繰り返す、隙間にものを入れる、ソファの上でぴょんぴょん飛び跳ねる、どこでも走り回る・・・
それらは全部、(運動の)敏感期です。
もちろんそれらは容認できないことだったり、容認できないときもあったりすると思います。
ですが、「敏感期なんだ」と思えることで、だいぶ心のゆとりは変わってくると思います。
子どもは自分を発達させるためにやっていることなんですね。
敏感期についてもっと知りたい?
それなら「子育ての学校 ~おうちではじめるモンテッソーリ教育~」
まとめ
「あ、今○○の敏感期だね」なんて夫婦で会話するのも楽しいよ。
敏感期とは
「ある特定のこと」にたいして、感受性がとても高まる時期
敏感期のときは、その「ある特定のこと」を、苦労なく吸収することができる
敏感期が終わると、その「ある特定のこと」を、吸収するために学習や努力が必要になる
代表的な敏感期の種類と時期
・運動の敏感期 0~6歳
・感覚の敏感期 0~6歳
・言語の敏感期 0~6歳
・秩序の敏感期 生後6ヶ月~3歳
・小さいものへの敏感期 1~3歳
・数の敏感期 4~6歳
年齢はあくまで目安で個人差があります。
敏感期を知ることでいいこと
・子どもの能力を最大限引き出すことができる
・集中力が育つ
・まわりの子とくらべてあせらなくなる
・理解できない行動に(少し)イライラしなくなる